よく間違われるのだが、
私は、いわゆる「健康オタク」では無いと自認している。
そう言われても悪い気はしないが、セルフイメージと異なるという気がしている。
健康への関心が高く(都市伝説的なものも含め)知識を得るのが好きなのは事実だが、
まず、「健康になりたい」とはあまり思っていないし、
目的が達成できれば、必ずしも「健康」でなくても良いとすら思っているので、
「健康オタク」と及び頂くのは、少々おこがましい気がしている。
私の目的は、
「幸せに生きること」であって、
それを通じて
「社会に、自身の言動を持って貢献すること」を念頭に置いており、
それを持続的に実現可能性を高めるために、
「ハイパフォーマンス」
が可能な状態を維持する事に留意している。
戦略としては、この3段階くらいしか考えていない。
この最後の「ハイパフォーマンス」を維持する戦略に繋がるもの、
これの個々の戦術として、
「健康」「知識」「お金」「交遊」「精神の探求」等々がある、
これらの戦術は相反する物もあるため、
「バランスを取る」事を意識している。
そのため、健康に関する教条を適当に破って調整することも、私は厭わない。
さて、
ジョンJ.レイティ, リチャード・マニング (著)、NHK出版
『GO WILD 野生の体を取り戻せ! ―科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス』
は、この幸せな人生の戦略として「心身の野生化」を提言し、
具体的に「食事」「運動」「睡眠」「マインド」「同族意識」「自然との触れ合い」等について
戦術レベルの具体策を見せてくれる。
医学博士だけあって科学的知見と臨床経験に裏打ちされた説得力は
前著「脳を鍛えるには運動しかない」 と同様だが、
本作は更に深遠な「人間とは?」という課題に近づきつつ、
運動と脳の関係以上に多角的な切り口を得ている所が特徴だ。
『自然の中で運動をし、加工食品と糖質を避け、良く眠り、時々瞑想をしよう。』
シンプルに書いてしまうとこれだけの事なのだが、
数々の書物で上記内容が推奨されてきたものの、
実際に人々を行動に駆り立てる説得力を持った書物は
果たしてどれだけ有っただろうか?
「どうして?」という所がわからないと中々行動に移せない私の様なタイプには、
ココが打って付けだった。
そして、先に挙げたようなポイントが個別に語られる事も多い中で、
これらを結びつけて考えられる所も、本書が実用的な所なのかも知れない。
本書でも触れられている、
ベアフットランニング、トレイルランニング、ウルトラマラソン、等々
これらに取り組む中で、少しモチベーションが下がりつつ有ったココ数ヶ月を
「スランプ」と表現するならば、読了を待たず、
読みながらそれを克服すべく走り出せた事からも、
「行動に繋がる本」として、多くの方にお勧めしたい。
☆行動のヒント
・自然の中での運動が、あらゆる面でパフォーマンスを上げる下地となる
・自然の中での「運動そのもの」を楽しむことがコツ
・色々なものを食べる、バラエティとバランス。(現代人は糖質過剰)↔何をたべるかよりも「何を食べないか」
最後までお読みい頂きありがとうございました!
宮木俊明