何らかの問題に直面した時、
適切な手法でその原因を分析し、
適切なフレームワークに落とし込めば
解決策は自ずと見えてくる。

できるだけ幅広く詳細な現象を可能な限り収集整理する。
そこから仮説が導き出され
その仮説を裏付ける現象を丹念に収集していくと
その延長線上に一つのストーリーが生み出される。
このような手法が改善や論理思考などと呼ばれる。

向かう所がわかっている場合に特に有効で、
着実で安心感があり反論が出づらい。
個人には論理思考能力や指令支配型のリーダーシップが強く求められ
集団においては指揮系統の整った組織的行動が求められる。

実際これによって様々な問題を解決しながら我々は進化をしてきた。

ここまでが近代の話。

しかし現代に残された、
我々が直面している「問題」の多くは、
目に見える現象や事実とされる情報の積み上げだけでは
矛盾のない単一のストーリーを組みあげることが困難な複雑系であり、
上記の様な科学的手法だけではラチがあかない。

そこで、
複雑性の高い問題の中でも、
特にそれに直面する人への「共感」を通じて切り口を見出し、
埋まらない行間を「洞察」し、
固定観念を外した「アイデア」を組み込んでいくと
想定外の異次元のストーリーが姿を見せ始める。

このような手法が、創造的問題解決、デザイン思考などと呼ばれる。

ゴールが見えず矛盾を内包した状態でも
紆余曲折を経て想定を越えた何かが出現する可能性がある一方、
不確実性が非常に高く、不安や恐怖と向き合う覚悟が求められる。

その為、論理思考だけでなく、感情への理解・働きかけや
論理の飛躍、収束に向けた協調型リーダーシップなど、
求められる要素が多様なため、個人の意思決定ではなく、
多様なメンバーでの共創が求められることになる。

(記事「リーダーシップと複雑性」もご参照ください)

私が時々行っている
ワークショップや読書会などでの「ファシリテーション」も
後者を意識したものである。

うまく共感できるなんて思わない。
うまく解決できるなんて思わない。
けれどそこに向かう過程を共有しながら多様な意見を集約していく過程で
「思っていなかった」結果が浮かび上ががり
それを拾い上げ、育てていく共創体験。

一番大事なのは「遊び心」をもって「楽しむ」こと。

そんな場づくりを目指しているので、
是非皆様にご参加頂き、力を御貸し頂けたら幸いだ。

★行動のヒント
・みんなで楽しむこと
・指揮命令でなくファシリテーション
・「論理思考」で感情を排除するのではなく「論理×感情」

最後までお読み頂きありがとうございました!

宮木俊明

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