偉大なリーダーとはフォロワーが一番多い人ではなくて
「最も多くのフォロワーをフォローし、フォロワーにリーダーシップを発揮させる人」
のことであり、
協調型リーダー、サーバントリーダー、トランスフォーメーショナルリーダーなどと
様々な呼ばれる。

これは戦術ではなく原理原則なんだと思っている。

これまでは、特に軍隊や大企業などの特定の目的に特化した
ある種『不自然な組織』では、
上記とは異なる「指令支配型のリーダーシップ」がもてはやされてきた。

いわゆる『闘争逃走反応』の連続する様な環境では
議論の余地がなく結論を急ぐ必要が有るからだ。

しかし、少しづつ(そしてその中では近年で急速に)
先に述べたような協調型のリーダーシップが求められる様になってきている。
これは残された社会課題の多くが非常に複雑性が高く、
共創の中での「創造性」を発揮しないことには解決できない事がわかってきているからだ。

これは例えば多くの企業が取り組んでいる
「プロダクトからサービスへ、そしてソリューションへ」という方向とも
管理から共創へという方向性で一致している。

そして、協調型リーダーシップは男性でももちろん発揮できるが
一般に女性の方が優れていることが知られていて、
この意味で「女性の活躍」が社会的に求められていると理解したい。

よく「女性の活躍」等と言うと、
「ただでさえ妊娠や子育てに大変な女性に、今よりもっと働けというのか」
という批判がよく噴出するわけだが、
会社だろうと地域コミュニティだろうと役所だろうと家庭だろうと国家であろうと、
各所でこれまで以上に女性にもリーダーシップを発揮して頂く事が
求められている事を意味している。

ステレオタイプから脱却し、ここに、組織的・社会的合意していく必要が有るだろう。
女性がリーダーシップを発揮するには
中々解決しづらい問題も多いからだ。
(この部分は書評:リーン・インも参考になるだろう)

ワークライフバランスなどの政策や導入議論に際しても
単なる「労働力の確保」ではなく、
ここまで見てきた様な視点を盛り込んだ上での議論が必要な気がしている。
(ワークライフバランスについては
多様な生き方・働き方こそが価値を生む時代」もご参照ください)

そして複雑な問題に対して団結し、
協調して解決にあたる行動は日本人の特性が活かされる部分でも有り、
「日本の女性の活躍」への期待は大きく、
あまり気負わずに自然体で力が発揮されるような環境構築を
これからも考えていきたいと思っている。

★行動のヒント
・リーダーは、共感をベースに全ての課題を自分事として取組む
・問題の複雑性が高まるほどそれが必要な姿勢となる
・その為、共感力が高い人が一歩前に出やすい風土づくりが益々重要となる

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明

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